『ひゃくえんだま』に見る夢

今回ご紹介する絵本は『ひゃくえんだま』です。個人的にお気に入りの絵本です。

でも『ひゃくえんだま』というタイトル。ちょっと不思議ですよね。タイトルからどんなお話を想像しますか?

ところで、小さい頃は100円てすごい感じがして、500円だともっとすごい、1000円だとそれはもうそうとうすごい。
でも、それは今は昔の話で、100円じゃ自動販売機でジュースも買えない、100均も100円じゃない今の時代の子どもたちなんかは100円なんてたいしたお金ではないと思っているかもしれませんが…。

でも、やっぱり今の子だってとても小さい頃は、それはそれは子どもの頃は、あのシルバーでキラッとした感じの
100円玉に魅了されるはずです。チョコレートみたいな10円や軽すぎてちょっとおもちゃっぽい1円とくらべると。

そして、子ども時代にもっとも身近な通貨が100円ではないでしょうか。お手伝いしたら100円、いいことしたら100円みたいな、そんな子どものある時期に圧倒的な流通量を誇り、金持ち気分を味わわせてくれるのが100円玉ではないかと私は思ったりします。そして、今回の主人公の男の子もそんな「ひゃくえんだま」に魅了された一人です。

さて、前置きが長くなりすぎました。そろそろ内容の想像はつきましたか?
想像すると、内容が気になってきますよね。では、ご紹介していきます!

基本情報
・作:ねじめ正一 ・絵:荒井良二
・対象年齢:
・ページ数:24ページ
・出版社:すずき出版

目次

『ひゃくえんだま』のあらすじ・内容

主人公は「ひゃくえんだま」に魅了された男の子。

男の子は100円をもらうと、うれしくてうれしくてうれしくてうれしくてたまりません。それは、うれしすぎて100円をにぎって眠ってしまうほどです。

でも、それが不幸?いや幸運?のはじまり…

夢か幻かはたまた現実か、男の子はひゃくえんだまに翻弄されていきます。いい感じに。

そしてラストはお母さん大拍手!

って、全然内容の説明になっていませんが、説明しちゃうとこの作品は面白くなくなってしまいますし、それにそんなに説明するほどの内容がないんです。悪い意味ではなくてですね。

この絵本のいいところ

話も絵も楽しい

内容がないみたいなことを書きましたが、もちろんあります。そして、それは面白いです。

絵もとても工夫が凝らされていて、ページを開くたびに大胆な構図と、カラフルな色使いに見ているだけでも楽しくなります。
また文字数は少なく読みやすいうえに、言葉の響きや使い方が面白くて、読んでいても楽しくなります。うちの子どもも好きで何度も読み聞かせをしていました。

まとめ

というわけで、内容はわからなかったかもしれませんが、とてもおもしろい作品です。わたしはねじめ正一さんの絵本が好きで、しかも、荒井良二さんの絵も好きなので、まあ、それはそれは楽しい絵本だと感じました。

100円玉という大人ならスルーしてしまう小さなもの。そんなものでも楽しく面白くなってしまう。もちろん、それは作家の力もあると思いますが、絵本の世界ならではの表現のように思います。気になる方はぜひ一度読んでみてください。


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